ハンコに宿るふたつのもの――覚悟と封じる力
たったひと押しの行為なのに、心がじんわりと引き締まる。日本のハンコには、そうした不思議な力があります。朱肉をつけて紙に押す一瞬は、まるで自分の意志を深く刻むような感覚です。「これで本当にいいのか」と自問し、迷いを振り切る。そこには、サインだけでは得られない強い"覚悟"があります。一度押してしまえば簡単に取り消せない――その不可逆性が、私たちに本気の決断を迫ってくるのです。
同時に、ハンコは"封じる"力も与えてくれます。複数のページをまたぐ割り印や封筒の綴じ目に押す緘印は、文書を厳かに守る結界のよう。勝手に書き換えられない安心感は、"この先は変えさせない"という静かな意思を示すかのようです。朱色の印影には魔除けの力が宿るとも言われ、押された瞬間に"悪しきものを寄せつけない"結界が生まれるかのような、どこか神聖な空気さえ漂います。
だからこそ、ハンコを押すという行為は、私たちの内面に思いがけないほど大きなドラマを生み出してくれるのです。契約や約束を"しっかり固める"ことで自分の責任を引き受け、同時に外部からの干渉を断ち切る。そこには自分の名を背負う重みと、先人たちが育んできた文化の奥深さが、ぎゅっと詰まっています。押す前に迷い、押したあとの静かな決意。そのすべてが、ハンコの小さな円筒の中に凝縮されているのです。
デジタル化が進む今の時代だからこそ、紙と朱肉が織りなすこの厳粛な儀式は、いっそう尊く感じられます。私たちはハンコに宿る「覚悟」と「封じる力」を「印箔付」を通して、世代を超え、人種を超え伝えていくことを目指しています。

特徴と魅力
存在感のあるサイズ。
直径3センチの大きめサイズは、一般的なハンコとは異なる特別感と重厚感を演出。印影を残すだけでなく、手に取る喜びも感じられる一品です。
外側にあしらわれた伝統柄
ハンコの外側には、日本の伝統文様が繊細に施されており、使うたびに日本の美意識が感じられます。アクセサリーのように愛でられる美しい仕上がりです。
選べる2種類の素材
「あかね」と「国産の檜」からお選びいただけます。それぞれに適したケースも付属しております。


思いを込めた贈り物に最適
